岡山電気軌道株が運営する市内電車。チンチン電車王国ヒロデンを擁する広島に住まうものとしては、その路線規模にやや物足りないものがあるが少し時間が取れたのに乗ってみることにした。便利な一日乗車券を購入して揺られていると軌道脇に禁酒会館なる建物が。
近代的な街並みのなかにたたずんでいる禁酒会館は大正3年建てられたという。岡山駅前から真東に軌道をのばしてきた東山線は、岡山城を目の前にして南下する。道幅はやや狭くなり、道の東側には石垣や櫓が間近にある。
城下の電停のある交差点は電車と車が入り混じって、複雑な交差点の模様を描き出している。(機会があればグーグルマップでの確認をお勧めする)驚いたのはこの交差点の真下に地下広場があることだった。
再び電車に乗って終点の東山へ。東山の電停からは県道28号線を横切って左右に車庫が設けられている。いかにも手狭な印象だ。写真は北側の車庫。
そしてこちらが南側の車庫。
近くにある小学校・高校から、帰宅生徒がたくさん電車に乗り込んでいた。
東山電停近くにある歩道橋から西方面。
途中、旭川の中州を2つほどまたぐ。
次に降り立ったのは平面電停が連続する小橋と中納言。趣のある電停の名前、その前にきびだんごの老舗。
中納言の電停から軌道は南下してすぐに東行する。1本南の路地に鞍替えするわけだ。
平面電停にせざるを得ないくらい道幅は狭く、ちょうどこの時、電車から降りようとしたご婦人がダンプに轢かれそうになった。あやうく手すりに掴まって電車外に降りなかった。
なにやら懐かしい雰囲気の商店街の入り口にある西大寺町で降りてみた。商店街の入り口から遠望するといびつに歪んだ軌道が路面を這っていた。
商店街しばらく歩いて振り返ると店先の看板が並んでその向こうに電車の行き来が見えた。
空きテナントも多いがまだまだ現役の商店街に買い物帰りのおばちゃんの姿も多い。東西南北に長大な表町商店街の探索も楽しいかもしれない。